第二話

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準「……ホントにその格好で通うの??」 いきなりそれか。 まぁ、俺でもそう思うけどさ! だって今の俺はもさっとした黒のカツラ(念の為に地毛に黒のスプレーもしてる。)に黒のカラコン、そして黒縁眼鏡。 完全なる根暗野郎だ。 人はカツラだけでこんなにも変われるのか(笑) 本当は、ハニーブラウンの髪(隔世遺伝だから地毛だ。)に澄んだ青色の瞳。 だけど、秘密がばれないように隠してたから二年前学園に通ってた時は、黒のスプレーとカツラだけをしてた。 瞳の色は、青のままだった。 由「俺だってこんな格好嫌だけど。仕方ないだろ?」 準「そうなんだけどねー。あ、座っていーよ。」 俺が座ると同時に準さんの秘書が紅茶を持ってきてくれた。 準「学園の事は覚えるでしょ?」 由「おー。」 準「じゃあ説明はいらないね?」 由「ん。大丈夫」 それから準さんと話をしていると、準さんが 準「で、“仕事“の方はどう?」 って聞いてきた。 実はこの答えが、俺が変装をしている理由、そして秘密の一つなのだ。 由「まぁ、順調だよ」 準「でも、これからはどうするの?」 実は俺… 由「あっちには日本に活動の拠点を移すって言っておいた。」 準「じゃあもう“イギリスの雑誌“には出ないの?」 モデルをしてるんだ。 二年前、姿を消してから、実は凜堂財閥の本拠地であるイギリスに戻っていた。 戻っていたと言うのは、本拠地がイギリスだからもちろん父さんもイギリスにいるわけで、つまり、俺はイギリスで生まれ育ったんだ。 で、何故だか自分でもわからないんだが、イギリスでは所謂“モデル“をしてた。 物心つく頃にはすでにモデルをしていた。 勿論モデルだから雑誌に載ったり、ショーがあったり…。 自分で言うのはあれなんだが、結構男女ともに人気があったから、十歳を過ぎてからはドラマとか映画とか、テレビ番組にも出たりしてた。
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