第二話

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あ、あった。ここだ。 廊下には幸いにも誰もおらず、見つからなかった。 部屋へ入ると、段ボールが積んであった。 片付けなきゃな。 一つ目の段ボールには、アクセ類。 ネックレスとかブレスレットとかピアスとか…。 実は俺、右耳に二つ、左耳に三つの穴をあけてる。 HYDEの奴に空けてもらったんだけど、『黒崎由宇』のときはカツラで隠してた。 ちなみに『黒崎由宇』だとばれないように学園に通うために、『林堂ゆう』という偽名を使うことにした。 勿論ピアスは髪で隠すけど。 二つ目は、服。 服は、イギリスから送ったものだ。RIN用の格好良い服や、ミケ用のパーカーとかダボッとした服とか寝巻とか色々。 三つ目は、日用品と本。 これは俺が用意したやつじゃないから、たぶん準さんだろう。 ありがたいな。 後でお礼しよ。 四つ目は、パソコンとか機械類。 違法なものもあるが、そこはまぁ…。 五つ目は、俺の変装道具セット。 カツラの予備とかスプレーとか黒と赤のカラコンとかたくさんの色んな色の伊達眼鏡とか。 ―――――― ―――― ―― 終わったぁぁあ! -グゥ- そういえばお腹すいたなぁと腕時計をみると、すでに6時を指していた。 6時かぁ。 どうしようかなぁ、と考えていると、ピンポーンとチャイムが鳴った。 出ようか出まいか悩んていると、再びチャイムが鳴った。 しかもしつこく。 ピンポーン… ピンポーン… ピンポーピンポピポピポピポピポピポ… あぁ! うるっっさいなぁ!! さすがにムカついて、ドアを開けた。 着替えてなくてよかった。 まだ変装中だし。 由「うるさいですよ…。」 この格好の時は、敬語にしてる。 敬語は、同い年の奴にも後輩にもだ。 ?「やっと出た!うるさくしてごめんね?」 いたのは、ちびっこくてやたらとかわいい、それこそ女の子に見間違えそうな奴と、スポーツしてそうな爽やかイケメン。 こいつらの事は覚えてる。 二年前とあんま変わってねぇな。 というか、謝るなら鳴らすなよ。
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