第二話

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「「え、凜堂?!由宇?!」」 あ、やっぱり言われた(笑) やっぱりもっと違う名前にすれば良かったかなぁ…。 苦笑まじりで答える。 ゆ「いえ、林堂ゆうです。」 翡「…本当に?由宇じゃ、ないんだね?」 先程とは違い、鋭い目で俺を見てきた。 ゆ「は、はい。よく言われますが、凜堂グループは関係ありませんし、ゆうは平仮名です。」 答えると、明らかにしょんぼりとしながら 翡「そっか…」 と言われた。 少し罪悪感はあったが、仕事で培った演技力のおかげで、全く表には出なかった。 義「…一つ、聞いてもいいか?」 今度は真剣な顔をした結城が聞いてきた。 ゆ「はい。」 義「……黒崎由宇って奴、知らないか?」 ゆ「いえ…。聞いた事ありませんけど…。あの、理由をお聞きしても?」 俺がそう言うと、成瀬が答えた。 翡「…友達、なんだ。二年前に急にいなくなっちゃって」 俺はびっくりしたふりをしながら、数秒くらい間をあけてから言った。 ゆ「行方不明、ですか?」 翡「うん…。探してるんだけど、見つからなくて、他の生徒達は、死んだんじゃないかって言ってるけど、確証もないし、僕達は諦めてない。」 思わず、素に戻りそうだった。 まだ探してる、というのはともかく …俺、死んだ事になってんのか? 聞いてねぇよ、準さん…。 ゆ「…そう、ですか。」 沈黙が流れた。 その沈黙を破ったのは、翡翠のお腹の音だった。 翡「…う」 顔を真っ赤にする翡翠。 結城が思い出したように言った。 義「そうだった、食堂に誘おうと思って来たんだ。」 ゆ「…いいんですか?」 義「あぁ」 ゆ「じゃあ、行きましょうか」 翡翠に向かって言うと、照れ笑いしながらも、うんっと、うなづいた。 .
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