第二話

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編入生らしく、少しキョロキョロしながら廊下を歩いた。 予想通り、俺に対して罵声が浴びせられる。 学園の人気者である翡翠と、義孝の隣を歩いてるからな。 仕方ない。 あ、そうそう。 名前で呼び合うことになったんだよ。 敬語は変装道具の一つみたいなもんだからやめれないけど。 …なんか、あの頃を思い出す。 翡翠は、あの頃と全然変わってないし、義孝も、身長は伸びてるけどあんま変わってない。 …気を引き締めないと、『由宇』に戻りそうになる。 由宇では、性格はまぁまぁ素に近いけど、明るいキャラだった。 いつも笑ってる奴を演じてた。 ゆうは、真面目キャラ。 特徴としては、笑顔を見せない事。 怒ってる訳ではないけど、多分皆は、『由宇=笑顔』っていうイメージを持ってると思うから。 だから、あんま笑わない事にしてる。 ま、カツラと黒縁眼鏡で、あんまり表情は見えないけどね。 雰囲気も変えてるし。 で、食堂に到着ーっと。 ………あれ??
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