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昨日早く眠ったからか、早めに目が覚めた。
二人には、料理が出来るから、朝食の心配はいらないと言ったが、朝食を食べるつもりは毛頭ない。
料理が出来るのは本当だが。
とりあえず、洗面所へ行き、洗顔と歯磨きをする。
その後、髪をスプレーで染めてその上からカツラを被り、黒のカラコンと黒縁眼鏡をして、変装完了。
カツラは由宇の時に使っていたカツラよりも、毛は長いものをしている。
それを洗面所でわざとボサボサにして、ゆうの出来上がり!
クローゼットに仕舞ってあった制服を着る。
凜堂学園の制服は、スーツを意識した、黒いブレザーに学年ごとに色が違うネクタイだ。
俺の学年カラーは青なのでネクタイも青だ。
しばらくすると、二人が迎えに来た。
翡「おはよ!ゆう」
義「おはよう。」
ゆ「おはようございます。」
寮塔を出て、教室塔に向かって歩いていると、義孝が声をかけてきた。
義「朝飯は食ったか?」
ゆ「はい。」
義「…本当に?」
ゆ「はい。」
ごめん、嘘。
翡「まぁ、いいじゃん!今時朝ご飯食べない人なんていっぱいいるんだし」
良いこと言った翡翠!
しかし、義孝はため息をついた。
本当にかわらないなぁ。
少し楽観的な翡翠と、心配性の義孝。
だからこそ仲良いという事もあるんだろうが。
ゆ「…ありがとうございます。」
俺がそう言うと、二人は照れた様に笑った。
ただ、俺の気持ちはこれからの事を思い、暗く沈んでいた。
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