第三話

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「―――――で――の為、―――」 校長の長い話が体育館に響く。 クラスは成績順なので、2のSだった。 昔勉強が苦手だった義孝も、翡翠も、同じクラスだった。 たくさんの奴が俺を嫌なものを見る目で見てくる。 だけど、二年前もそうだったし、別に気にしてない。 二人は、ちらちらと俺に心配そうな視線を向けてくる。 (大丈夫だって言ったのに…) 心の中で苦笑する。 すると突然、懐かしい声が響いた。 ?「…静かに。」 熱が出たんじゃないかと思うくらい体温が上がった気がした。 なのに頭の中はやけに冷静で。 心臓がドクドクいってるのがわかる。 「続きまして、生徒会長の言葉。」 司会の声がやけにはっきり聞こえる。 ステージの上で“あいつ“が、堂々と立っていた。 先生が何回注意しても静まらなかった体育館が、こんなにも静まっている。 そんな中、あいつの声が再び響く。 会「生徒会長の鳳夏唯(オオトリ カイ)だ。新しいクラス、新しい部屋と、新しい事が一度に起こり、戸惑う事も多いと思うが、気を抜かずに頑張ってくれ。以上」 簡潔に話をした夏唯は、すぐにステージ上から下りた。 .
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