第三話

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由「んー、どうしよっかなぁ」 ゆうのまま行って誰かに見つかると怪しまれるし、由宇で行くわけにもいかねぇし。 この学園は昔っから族関係の奴らがいるからミケはだめだろ。 金持ちが多いからな。 親からの期待だとかでストレスがたまるし、しかも閉鎖的な空間だからか、 ストレスを発散する為に弱い奴をイジメたりレイプしてみたり、族に入ってみたり…。 ゆうも由宇もミケも、RINももちろん駄目、素も駄目。 しょうがない、もう一人作るか。 向かうのは、洗面台。 引き出しから、由宇用の黒のカツラを取り出し被る。 そしたら今度はミケ用の赤のカラコンを取り出してつける。 で、何故かたくさん用意されていたうちの眼鏡の一つ、太い赤縁の眼鏡をつける。 で、今度はクローゼットを開けて、黒い大きめのパーカーとジーパンを着る。 服は大体ミケの時に着るものだ。 赤眼鏡の由宇だから『あゆ』でいいかな。 女子っぽい名前だけど。 イメージはショタっ子だ。 俺は母さんにで身長も低いしどちらかと言うと中性的な顔立ちをしてる。 それに太い赤縁眼鏡。 黒目のほうが目立ちはしないが、ゆうだとバレたくないから赤のカラコンをしてみた。 俺は、カードと携帯をポケットに入れ、予備の変装道具をたくさん入れたかばんを持つ。 玄関の扉に耳をつけて、廊下に誰かいないか確かめる。 …よし、いない。 皆、夕飯を食べに食堂へ行っているんだろう。 俺はパーカーのフードを深く被り、部屋を出て鍵を掛けて、そっとエレベーターへ向かった。 が、 .
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