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夏「……おい」
-ビクッ-
由「あ、は、はいっ」
わざと怯えたように肩を震わせ、声は少し高めに。
イギリスにいた頃、色々とあって高い声を出す訓練をさせられた事があったのだ。
夏「中等部の生徒か?」
由「……あ…」
夏「何故ここにいる?ここは高等部の寮だぞ?」
由「……っ…」
震えた声にさらに体を縮こませる。
夏「フードをとれ。それと学年クラス名前を言え。」
夏唯は、そう言いながら俺が深く被っているフードに手を伸ばした。
-バシィッ-
夏唯の手を思い切り振り払う。
由「……っ!ご、ごめん、なさいっっ!」
少し驚いている夏唯の横を通り抜ける。
エレベーターまではそんなに距離はなかったが、エレベーターが来るのを待っている間に夏唯に捕まってしまうだろう。
俺は咄嗟に階段へと繋がる扉を開けて、駆け登る。
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