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ピピピピッ
朝。
俺は目覚ましの音が嫌いだ。
定時に鳴り、俺に朝を知らせる。
めんどくさい。
俺はここで二度寝すれば、必ずと言ってもいい確率で起きない。
一度それで仕事に遅刻して、こっぴどく怒られた事がある。
それだけは避けたい。
その一心で、俺はベッドから立ち上がった。
「ん~」
思いっきり背伸びをして、俺はカーテンを開けた。
部屋は東向にあるので、朝日が柔らかく俺を照らす。
カーテンを開けた後は、いつもクローゼットにあるスーツを着る。
俺がスーツを着ていると、ドアがトントンッと軽快に叩かれた。
「お兄ちゃん、ご飯できたよ。」
凛とした声が、ドア越しに聞こえた。
その声だけで俺の憂鬱な気持ちは軽くなった。
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