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第一、あのあとは誰か親切な人が救急車を呼んでくれたんだろうし。
「って、君、こんなところで寝ないでよ」
布団を引きはがそうとしたけどなぜかこの幼女は馬鹿力。幸せそうに布団に引っ付いて離れてくれない。
「ねえ起きてよ!」
「・・・・・・カレー・・・・・・ドリア」
なんて寝言をはいているんだ。
僕は観念してベッドに腰を下ろした。
「兄貴、どうしたの?」
「わあああぁぁぁぁ!?」
ノックもなしに僕の妹、大沼夏希が入ってくる。僕は咄嗟に、ベッドですやすや寝ているみよりを隠すように前に立った。
「どうしたの?」
「いや何でもないですよ、はい!」
このシチュエーションは、エロ本見てるところに家族が入ってきて慌てて隠す兄の絵だけど、断固として違うんだよ夏希!
「ふーん・・・・・・お風呂空いてるから」
ああ、なんでそんなゴミを見る目で僕を見てるんだよ。
夏希は部屋を出ようとドアに手をかける。最後にこんなおまけつきで。
「・・・・・・最低」
・・・・・・終わった。
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