8人が本棚に入れています
本棚に追加
裕也が興奮していると、その興奮の意図を切るように、携帯が鳴る。
-着信- 父
と、携帯には表示された。
「もしもし。何?お父さん?」
「裕也!裕也!お父さんはついに完成させたぞ!」
「何を?」
「いや、まだ完成とはいかないが、完成に100歩近づいた!」
そういう裕也の父はずっと興奮している。
「たがら、何を?」
裕也は焦れったさそうに聞く。
「空飛ぶ乗り物だ!」
裕也の父は、エンジニアだ。
「ホントに?!」
「ああ、ホントだ。今からでも、作業に取りかかる。」
そして、父とは違う声が携帯から聞こえる。
「錬治さん、作業開始します。」
裕也の父は錬治(れんじ)と言う。
「じゃあ裕也、じゃあな。」
そういって、裕也の父は電話を切った。
最初のコメントを投稿しよう!