うそつき。

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あなたはまた言うの。 好きでいる事は キミの勝手だ、と。 冷たい時間を私に与えておいて あなたは言うの。 彼女ができたんだって。 その答えとして、 私はこう言う。 なら、 諦めるしかないじゃない? 心に嘘をつこうと、 もがいてしまう。 …でも、あなたは言うの。 嘘だよ、と。 あなたは 私の反応を見て、 愉しんでいる。 じゃぁ 私は、 あなたの気持ちが向くまで待っていていいの? あなたは言う。 それは 不確かな事で キミはいずれ 食べ過ぎたケーキのように オレに飽きる、と。 未来が無いオレは キミに応える事は無く… そしてキミはオレを 忘れていく と。 …私は さざめく波のように 感情を押し込め 深く深く あなたを愛する気持ちを 海の底に沈めてみる だけど 本当は。 私は、 あなたより 嘘をついている。 そして あなたを忘れられないまま その嘘の大きさに堪えながら 後悔を重ねていく… きっと ずっと…
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