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私は流千亜に捕まりながら考えていた。
流千亜が連れ出して、しかも制服のまま学校にくるなんて珍しい。
まず、そんなことをしない流千亜だから私は心配。
顔や態度には出さないが心の中ではきっと不安定になってるんだろう……と思った。
ちゃんと聞いてあげないと。
私は流千亜の大切な人なんだから………
ズキン
大切な人という響きに胸が痛くなったが、今は考えないようにした。
私は流千亜にさっきより強くしがみついた。
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「スズ、ついたよ」
「あ、うん」
ついたのは流千亜のマンション。
流千亜はこのマンションでずっと1人暮らしをしている。
流千亜のマンションにはもう何度も行っているので、既に第2の私の家と化している。
「今日はちょっと散らかってるんだ」
「へぇ、珍しいね」
「まぁね……」
私たちはそんな話をしながらエレベーターに乗り、14階のボタンを押した。
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