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「鈴の彼氏って超イケメンで羨ましい!!」
「だよね!!どこで見つけたのよぉ?あんなイケメンそうそう転がってないでしょ!?」
「………」
昼休み、いつものように教室で友達のめぐとるかの3人で話していた。
内容は決まって私の話し。
「オーラがやばいよね!!」
「わかるわかる!!キラキラって感じでしょ!?」
「………」
私、小西鈴にはイケメンの彼氏がいるらしい。
いや、自分のことなんだけどね?
2人が言う『彼氏』とはたぶん、いや絶対に宇佐美 流千亜だろう。
彼は決して私の彼氏ではない。
友達っていうわけでもないんだけど……
なんていうかよくわからない関係なのだ、流千亜とは。
また、どうして彼氏だと勘違いされるか……
それは流千亜が毎日、放課後に私の学校にまでわざわざ迎えにくるからだろう。
何度も否定しても相手にされず、今では否定も肯定もせずひたすらスルーしている。
「今日も迎えに来てくれるんでしょ?」
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