Part1&人物紹介

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『テスト返却』 「はい、じゃあみなさんテストを返しますよー」  担任の市川舞子がテストを返し始める。  それを聞いてガバッと立ちあがる校長先生。ツカツカと教卓の横に並ぶ。  誰しもが理由がわからない。いったい校長になんの関係があるのだろうか。 「えーっ、校長先生なんの用ですか?」  舞子が不審がる。 「気にしないでいいのだよ。早く解答用紙を配るのだよ」 「はい……」  舞子が一人ずつ呼び付けて解答用紙を返却する。 「96点よ。頑張ったわね」  舞子は笑顔で生徒に接した。だが、その笑顔の横で、校長先生が用紙を覗きこんでいた。そしてにこやかな顔で生徒の頭を撫でる。 「いい子いい子」  なにやらリアクション係らしい。  次の子は60点だった。  校長先生は手で肩をポンポンと叩く。 「次はガンバるのだよ」  そして、次の生徒が東吾だった。顔はイケメンでも言わずともしれた馬鹿で有名だ。 「やべー16点。やっぱり、ムリ。こりゃ他の6教科も赤点だな--っ!」  ドゴッ。  校長先生が東吾のど頭に木刀を振り落とした。気を失った東吾に校長先生は言い放った。 「ならあと6発予約なのだよ」  赤点予想の生徒全員が逃げだした。
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