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夜、目が覚めた。
あまりにも目覚めがはっきりしていることに周りの気配を読んだ。
「気配は三人。ここに来るか。」
着替えている暇はない。
上着だけを羽織りベランダを出た。
外に待ち構えている者はいないようだ。
ここは二階、飛び降りることは容易い。
「あまり持ってはいけないな。」
パソコンのパスワードは長すぎるため、そうそうすぐには解除は出来ないだろう。
そこまで頭の良い奴がいるとは思えない。
とりあえず携帯だけを持ち外に出よう。
二階から飛び降りマンションの影に隠れた。
誰が黒幕なのか見極めなくてはならない。
「政府か…。それとも…。」
私には敵が多すぎる。
どこの誰が狙ってきたのか。
「このマンションで合っているのか?あの部屋には誰もいなかったぞ。」
「今日は確かに家に帰ったはずだ。車でここまで来たのも確認している。」
「ならなぜ、いない。逃げられたのか。まずいぞ。こちらのことがバレては。上になんと報告すればいいのだ。」
「まったく政府のお偉いさんたちが考えていることがわからんね。相手はただの小娘なんだろ。手っ取り早く警察とかに捕まえてもらえばいいだろうに。」
「そうもいかない相手なんだろうよ。」
彼らに指示したのは政府か。
やはり政府が何か動いている。
私を捕まえてどうにかするつもりのようだ。
なんとしても簡単に捕まるわけにはいかない。
「仕方が無いな。とりあえず近辺を探してみるか。」
「そうだな。」
ようやく男たちがマンションを離れていった。
だがこのまま部屋に戻るのは危険かも知れない。
「仕方が無いな…。」
持っていた携帯を取り出すと誰ぞに電話をした。
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