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「ったく一人で突っ走りやがって」
翔がそう言って彰や男と同じ場所へ腰を下ろし、他のメンバーもそれに続いた。
「君達も来たのか。」
「出来れば来たくありませんでしたけどね…」
マークの言葉に翔はやや皮肉っぽく返した。
「それにしてもこれは一体…」
街の惨状を見た沙羅が震えた声で言う。
「あいつら一体何なの!?」
美央もそう言って不安の表情をさらに強めた。
「警官隊までやられてるよ…」
雅樹も目の前の現実を受け入れられぬまま呟く。
「奴らの名前は『クライアス』この全宇宙の支配を企む邪悪な組織だ。」
彰達の不安を感じとった男は重い口調で話し始めた。
「そして私はクライアスからこの地球を守る為に『ギャラクシーフォース』という組織から遣わされた特務隊員マーク・ジェイという者だ。」
男は初めてその名を名乗った。
「そのギャラクシーフォースって何です?」
マークと名乗った男に翔が問う。
「ギャラクシーフォースは宇宙に広がる全銀河の秩序を守る為の組織だ。我々ギャラクシーフォースはこの宇宙に混乱をもたらせようとする存在と日夜戦い続けている。」
「そんな組織があるなら奴らを何とかして下さいよ」
翔がマークに詰め寄る。
「我々もそうしたいが今ギャラクシーフォースはクライアス以外の様々な事態にも対処している、ギャラクシーフォースの同盟星では無いこの地球にまで多くの戦力を投入している余裕は無いんだ。」
「そんな…」
マークの説明に美央が落胆する。
「そこで我々はこの星の人間の中から強い正義の心とフォースを操る素質を持った人間を探し出し、奴らと戦える力を与える事で対抗しようと考えているんだ。」
「それで今朝、俺に声を掛けたのか」
「ああ、そうだ」
彰の言葉にマークは首肯する。
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