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「彰が今朝言ってた変なおじさんって…」
「…この人の事?」
「あぁ、そうだ」
二人のやり取りを後ろで見ていた沙羅と美央の言葉を彰は肯定した。
「あの、一体こいつに何の用ですか?」
翔が男に問う。
「今朝、彼にした話の続きをしたくてね」
「…邪悪な集団が地球を狙ってるって話ですか?」
次は雅樹が問うた。
「その通りだ。私…いやこの地球には今、あまり余裕が無いんだ。せめて話を聞くだけでも聞いてくれないか?」
「んな事言われても…なぁ?」
彰はそう言いながら周りの友人に同意を求め他の4人もそれに応えて頷いた。
(やはり突然こんな話をしても無理か)
彰達の渋い反応に男は心中で呟きながら苦しい表情を見せた。
その時、遠くから何やら爆音のようなものが響いてきた。
「なっ、何だ今の音?」
「何か爆発みたいな音がしたよ…」
5人や辺りにいる他の生徒達が騒然となる中、謎の男だけが突如険しい表情になった。
「まさか奴ら…もう行動を開始したというのか!?」
男はそれだけ言うといきなり彰達に背を向け爆音の発生源と思われる方角へ向かい走り出した。
「ちょ、ちょっとアンタ!?」
彰が驚きの声を上げるが男はそれに応える事なくどんどん学校から離れていく。
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