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「じゃあ、生蜥蜴の尻尾とか? 干からびた蛙の死骸とか?」
ヴァプラが、あからさまに言葉を紡いだ。
「種族にもよります。まず、私のような人間には嫌がらせとしか映りません」
ルナは、座り直して勤めて優しく答えた。ヴァプラにどことなく真剣さが見えたのだ。一瞬、ルナにはヴァプラが本気ではないのかと思ったのだ。
「なに。そうなのか」
それに、以外にも素直な反応を示したのがナフードだった。ネフティス夜皇国には色々な種族が入り混じることは、既に調査済みだ。
「え、人間にナフード様が贈り物をなさるんですか?」
ルナは、頭を回転させてから、言った。人間には嫌がらせだが、種族が違うとなるとそれは友好の印という可能性があるのだ。
「あ、いや。何年生きても人間はわからない。踊り子、人間は何を喜ぶ」
ナフードから問われて、ルナは思う。自分の村を焼いた軍隊に、何を答えろというのだろう。然し、今までの苦労を無駄にもできない。
「ちょと噂を耳にしたんですが、黄泉返りのことを教えてくださいませんか。以前、内で不詳を起こした傭兵が、喋っていたんです。なんでも不死になれると」
「不死に興味があるのか?」
ヴァプラが、ルナに訊ねる。
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