第二章

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「殺す気か!?」   「戻って来た!!しかも見た所傷1つない!!」   わずか1分で戻って来た小鉄に涙々は楽しそうに拍手を送っていた。   と、ここで。   「皆おはよう!!」   「キャァァァァァァァ!!!!誠司様よぉぉぉぉぉ!!!!」   「今日もあの爽やかスマイルを見れるだけで私イッちゃいそう!!」   「や ら な い か」   「誠司様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!もう私をぐちゃぐちゃにしてぇぇぇぇ!!!!」   有象無象を引き連れながら平塚誠司登場。   それを引き金にして大発狂する人達…変な声とセリフがあったのは気にしたらあかん。   「ははは、皆賑やかだね!」   「賑やか以前の問題だと思うが…」   しかも本人は自分は人気者という考えはなく、なんとなくこのクラスのテンションが高いだけと勘違いしてるのだからあり得ない。   そしてなんとか人混みを掻き分けながら誠司はこちらへと歩いてくる。   「おはよう小鉄に涙々!刈魔は朝会ったね」   「おはよう誠司君!!」   涙々は元気よく返事を返し、小鉄は取り巻きの有象無象に飛び付いた。   まぁすぐさま殴り返されたがそれだけでへこたれる男ではない。   「ヒャッハァァァァァァァ!!!!」   「「「「寄るな汚物!!!!」」」」   「ブァァァァァァァァ!!!!」   これぞ脇役の代表と言わんばかりの不死身さと変態さ。   誠司の取り巻きもまるでゴミを見る目で小鉄を見ている。   ちなみに涙々にアタックしない理由は、過去に抱き付いた途端狂った男共にコンクリート漬けにされかけたから止めたかららしい。   「皆さんおはようございます!!……またですか…」   元気よく挨拶をしたはいいものの、騒がしい教室の様子を見た途端ため息を漏らすこの人。   ここの担任である三尾(みお)先生独身25歳♀である。
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