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身軽な服装に着替え、財布を確認して厳重に鍵を閉め外へと出た。
刈魔は基本自炊だが、お金に余裕が出来た時はよく通うラーメン屋がある。
今日はそこで晩飯を済ませる予定を立てたが、今はまだ早い時間なのでいつもよるゲーセンで時間を潰すことにした。
「さーて…まずはやっぱアレだな」
刈魔は大人気格闘ゲームに座り、プレイを開始。
途中乱入などもあったが、難なく返り討ちにしていく。
「…またか…」
さっきからプレイヤーが乱入してくる。
しかも相手は同じキャラで同じプレイスタイルなので同じ相手だということはわかる。
「まぁ…それならそれでとことんやるまでだな」
――1時間後――
刈魔はまだ同じゲームをしていた。
理由は対戦相手が全く諦めないからである。
元々ただの時間潰しなので今まで付き合っていたが、どんどんコンテニューしてくる対戦相手にいい加減イライラしてきていた。
「おい!!誰だか知らねぇが次で俺は終わるぞ!!」
半ば怒鳴るように吐き捨て、プレイに集中する。
そこまで言うなら花を持たせればいいのに…と、普通なら思うが、刈魔は格ゲーに関しては負けず嫌いになる。
そして…。
『K.O!!』
今度も完勝。
すぐさま席を立ち、どんな奴が対戦相手だったのか回り込み確認すると…意外な人物だった。
「…お前…確か…維新黒羽(いしん くれは)…だったか?」
「…………」
プレイしていたのは小さな女の子だった。
漆黒の髪をツインテールにしており、紐を解けば腰までの長さ。
見た感じでは中学生にしか見えないが、一部分は明らかに成長し過ぎている…そう、バストだ。
明らかにEカップはある。
顔は人形のように整っており、ふっくらしたピンクの唇にクリクリした瞳。
物語のお姫様のように可愛らしい女の子がそこにいた。
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