序章

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マグマにより赤く染まる山の途中に一つの城があった。 見ただけで周辺はかなりの気温だとわかる。 そんな環境の中、一羽の黒いカラスの用な生き物が城の一室に降りていった。 『来たか。』 体のほとんどを紫色のローブで覆った男がその黒い生物を見て呟いた。 黒い生物は男の肩に降り立つと残念そうな口調で話した。 『城がまた一つ落とされました。』 ローブの男は静かに俯く。そして 『これで我らの領土の半分近くが敵に占領されたか・・・。』 そう言いながら拳を強く握り締める。 『また何かあったら伝えてくれ。王には俺から報告しておく。』 黒い生物にそう言うと男は部屋から一瞬にして消えた。 黒い生物は自分が飛ぶ前に男が消えたため・・・床に転落した。 その後、痛そうに空へ消えていった。
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