序章『生誕』
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コツコツと杖の突く音が固い石畳の通りをたたく。 灯籠を片手に老婆は夜の村を歩いていた。 やがて一軒の民家の前で足を止め、扉をかるくノックした。 コンコン 「はぁい」 扉開けたのは20代の男性だ。 「マリアの具合は?」 老婆が尋ねると 「先程、無事産まれました。」 男は安堵の表情で答えた。
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