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『……………ださい!!』
『……てください!!!』
『起きてください!!!!』
女は男を激しくゆすり、声をかけ続けている。
女の目には涙がたまっている。女は涙を拭いながら必死に男を起こそうと、揺すり、話しかけていた。
『起きてください!!!!!!!!!!』
《ん…んぅ》
男が声とも言えない息をもらす。
『あっ!!!大丈夫ですか!!気がつきましたか!!!しっかりしてください!!!!』
女はさらに激しく揺する。
《ん…。》
男は薄目をあけた。
女性らしき顔がぼやけて見える。
《き…君は?》
声にならない声で話しかけた。
『わたしは…みぅ、と言います。大丈夫ですか?目を覚ましてくれてよかった…。』
男はゆっくりと起き上がり、座りながら周りを見渡す。
《ここは………どこだ……。》
男はまだ自分のおかれている立場がわからないでいる。
『わたしにもわかりません。気が付いたらここに……。あなたは…誰ですか?』
《おれは…》
男は自分が誰なのか思い返す。
《(おれは……………)そら。おれの名前はそら…だ》
男は自分が誰なのか思い出せたのだった。
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