第一章~はじまりの日~

6/11
前へ
/56ページ
次へ
僕は手紙の地図を不審に思った。だけど、この手紙はなんだか僕を導いている気がした。僕は手紙と少しの荷物を持って森へ行くことにした。この家に戻れるかわからない。もしかしたら永遠の別れかもしれない。僕が心配だったのはアベルだ。僕が突然いなくなって探すかもしれない。僕はアベルに手紙を残した。「僕を探さないでくれ。アベル、君がいてくれてよかったよ」アベルの家の前に置いていった。僕は森をただただ歩いた。暗くて、とても灯りなしでは何も見えない。足が疲れた。あぁ、だめだ、今日じゃ地図の示す場所にたどり着けない。そもそもこの地図、本当にあっているのか?僕は木にもたれかかった。どうしてここまでこようとしたんだろう。でも、僕に手紙をよこした人物は、僕をわざわざ呼んでる気がしたんだ。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加