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──もう"朝"か。
昼夜感覚と云う概念がないここの国民にとって、自然的な朝など無い。
ここでは、人工的に街全体がライトアップされ、朝を作り上げる。
資源の都合上四六時中点灯しているわけでなく、点き始めてから1時間後位には消灯する。
消費したエネルギーは、再びここに昼が訪れたとき補給するのだ。
──ともかく、今日彼女はここに帰ってくる。
いや、もう迎賓館にはいるのかもしれない。
その時。
──ガチャ……
突然、俺の家の扉が開く音がした。
『帰ってきたのか!?』
『……ええ』
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