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開口一番切り出したのは、彼女だった。
「"地球"を攻めるのを、やめて欲しい……」
単刀直入。
「どういうことだ?」
間髪入れず、俺は冷たく言い放った。
「私……最初は地球を卑下してた。
ただ大きいだけの無機質な星だと」
周知の事実だ、と云う言葉が喉を通りかける。
「私は赤子に変化し、地球人に匿って貰ったわ。
私が"月人"であることは黙っておいてね……」
「そんな中、その地球人は私を我が子のように育ててくれた。
数多の求婚者は煩わしかったけど、その中でも人の温かみを感じることができた……」
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