平凡が一番

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赤いペンキで立ち入り禁止と書かれている。 なぜ、こんな街中に廃墟が? …そんなことはどうでもい!速く帰らないと…なんか寒いし。 数分後、嫌な生暖かい風。 廃墟の前で…突き刺さるような視線。 「あはは、ないない!視線なんて!」 無理に声に出して自分を保つ。 「バカやってないで帰ろう」 歩きだし数歩、後方からズサっと音がした。 「!!!」 咄嗟に振り向くと、目の前に赤く…いや朱色?薄暗い中でもハッキリと判る赤い大きな曲線の刃先があった。 「!?」 私は思わずしりもちをついてしまった。 その流れで上を見上げると 白いワンピースを着た…… 巨大な女性がそこに居た。 「ーーーーーーー!」 声にならない叫び。 巨大な女性の手が大きく振り落とされる。 「…まったく、無駄にでかくなりやがって、まぁ~…」
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