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「納得したな。神崎は前程にしときゃ良かったよ。今から異動って訳にいかないかな」
「そうだよ。清那、前程においでよ」
「……は?」
「ちょっと遠野に話してみるか」
「いや、勝手に話を進めないでくださいよ」
「いいじゃん。清那、前程似合うって」
「いや、似合うって何」
無責任な舞の言葉にすかさずつっこむ清那。
2人が初めて顔をあわせてから2週間。
それはとても短い期間だが、舞と清那のコンビネーションは確実に構築されている。
「私、もう行きます。お先です」
そう言って清那は、あまり料理に箸をつけないままトレーを持って席を立つ。
「……俺、嫌われてんのか?」
「じゃない?」
「じゃないってお前なぁ……」
ずっと前から知り合いだったように親しい2人はいつの間に仲良くなっていたのか、その後も他愛もない会話で盛り上がっていった。
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