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「ようこそ生徒会へ!」
森山が静かにドアを閉めた途端、待ってましたと言わんばかりに麻沙美が勢いよく叫ぶ。
生徒会室の壁の中央にある黒板には『神崎清那さん ようこそ生徒会へ! 歓迎します』と大きく記されていた。
そしてその文字の上には、小さく殴り書きで『大川原舞』と付け足されている。
「良かった、来てくれて。これで生徒会は安泰だよ」
「麻沙美が、でしょ。清那じゃなきゃやだって駄々こねて」
嬉しそうに話す麻沙美に、優奈が言葉をとがらせる。
「舞は言われた通りにしたんだから、ちゃんと約束守ってよね」
「わかってるって。今から買いに行こ、乾杯しなきゃ」
「いや、ちょっと待っ……」
次々と変わる3人の話のスピードに、清那はなかなかついていく事ができない。
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