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「乾杯しよー!」
その声と共に、ハイテンションの3人組が帰ってくると静かだった部屋の中が一気に騒がしくなる。
3人それぞれの手にはジュースが握られ、計5本あるそれはこの場にいる全員に分けられるのだと容易に想像できた。
「清那はコーラでいい?」
そう言って、舞が清那の前にコーラを置く。
しかしその横に立つ優奈が握る烏龍茶を見て、清那は何か言おうと口を開きかける。
「森山先生はコーラと烏龍茶、どっちがいいですか?」
「僕の分もあるの? ……炭酸駄目だから烏龍茶だな」
そうして優奈の手から森山の手へ烏龍茶が渡されるのを見た清那は、開きっぱなしの口を閉じると何事もなかったように目の前のコーラへ手を伸ばした。
「じゃあ生徒会役員決定に……かんぱ~い!」
「いぇ~い!」
彼女達のあまりのハイテンションぶりに、ただただ圧倒されてしまう清那。
勤務態度は真面目で大人しい印象だった優奈もこうした場面では独特のテンションを発揮するのだとわかり、そのギャップに清那は驚きを隠せない。
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