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室長を殴れるという特典もつきどこか嬉しそうな様子で歩くなつ。
目的地である湖のほとりは、汽車を使うほど遠くもなかったので徒歩で向かっているのである。
「あ、見えた見えた」
大きな水溜まりが見えてくれば、少し小走りをして近づいていき、水際にしゃがみ込む。
「綺麗な所やなー……」
そんな事を呟きながら、そっと水に触れる。
そんななつの見えないところからもう一人ここに近づいてきている人物がいた。
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