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「山崎、お客さんだぞー。」
授業が終わり、帰り支度をしていた僕に、教室のドア近くの席のやつが声をかけてきた。
客?
見れば、教室のドアの所に学校一と言われている、イケメンくんの田中が、僕に向かって軽く手を挙げる。
なんのようだ?
同じ中学だったが、たいして仲良くない。
どんな用か知らないが、早く保健室へ行きたいのに。
仕方なくドアへ行くと
「よ、山崎、ちょっといいか。」
僕に声をかけたと思えば、スタスタと歩いていく田中。
ついてこいって事か?
なんだ?
面倒くさいな。
後をついて着いた場所は、見覚えのある非常階段。
こんな所に連れてきて、いったいなんのようなんだ?
田中は下を向いて、話しづらそうにしている。
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