Ⅲ:森の花々

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  森の入り口に着くと、 足元からずっと奥の方まで 色とりどりの花が 咲き乱れていました。   これならきっと見つかるわ、と シナは1本の細い道を 進んで行きました。     たくさんの花がある中で その花を見つけるのは とても大変でした。   水色や青い花は たくさん見つかりましたが、 黒に近い色は 見当たらないのです。   子供の手のひらと 同じくらいの花だと、 誰かが言っていました。 それくらいの大きさの花も たくさんありました。     でもコレというものが ないのです。     左右をきょろきょろしながら 歩いていくと、 道から外れたところに 浅く広がった 黒いかたまりを見つけました。     あの花かもしれないと 道なりに進むのをやめ、 お花の中を 歩いていきました。  
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