しるべとネコ

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「ただいま」 「お邪魔します!」 中は、少し昔のオシャレな洋風の家、といった感じだ。 近代的な機械は無いけど、そこがなんとなく落ち着く。 あと、普通のねこがたくさん居る。 触ろうとしたら、なんか「フーッ!」とか言って逃げられた。 「お帰り」 二階から、タマちゃんのお母さんらしき人が下りてきた。 身長は私と同じくらい。 タマちゃんを、少し大きくして、少し老けさせたような、そんな感じの見た目だ。 「あら?そちらの子は?」 おばさんは、私の顔を覗き込むように見た。 「あぁ、さっき花畑であった――」 タマちゃんが、私を紹介しようと説明を始めたとたん。 「――って、しるべちゃんじゃない!まぁ、大きくなって!」 それを遮るように、おばさんはそう言った。 「――え?」 私を、知ってるの?
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