しるべと思い出

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駄菓子屋さんの前にある、木製のベンチに腰をかけ、溶けないうちに食べることにした。 「んー!おいしー!」 足をパタパタさせて喜ぶ。 でも、動くと暑いのですぐやめた。 「やっぱり、暑い時のアイスは最高だよ!」 少し元気が回復、アイスを全て食べ終わるまで5分とかからなかった。 「さてと、行こっと」 アイスを食べ終わり、またおばあちゃんの家に向かうべく、立ち上がった。 「次はどっちだっけ」 てゆうか、どっちから来たっけ? まぁ、以前の私なら、ここで困り果てていたけど、今は“思い出の道標”がある。 迷うことなんて無いんだから! 「えーっと…………」 道を思い出して、指すべく手を真上に上げた。 「こっち!」 道の一方をビシッと指差した。 「――だっけ?」 そして、少し首をかしげた。 あれ?今一思い出せない。 何でだろう、ここで思い出が途切れてる。 「…………」 しばし沈黙。 そして。
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