第一章‐現実

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歩道橋の階段を登る茜達に沈黙の時が訪れる。登り切った所で 「告ってきなよー彼がいるんだから。ちゃんと見守っとくから…ね!」 バンッ!と茜の背中を後押しする。驚いて声を出してしまったせいか、彼と目が合ってしまった。 「あ…ゆ、祐馬君…」 「な、中村…なんかようか…?」 「あ、あの…その……」 「……?」 寺川は茜の言葉を待つが、なかなか返事が帰ってこない。 (好きですなんて言えるわけないよ…!) 手をもじもじさせ、顔を真っ赤にする茜に寺川が近づいた時――。
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