第一章‐現実

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茜が自分の状態に気づいたのはどれくらいの時が経ってからだろうか。 千加が泣きながら血で染まった茜を抱いていた。その傍には寺川、事故の目撃者、警察官達がいた。 警察官に呼ばれたのか、茜の母親もやってきてこの残酷な現場を見て泣き始める。 (なんでみんな悲しんでるの?私、まだ死んでないよ…?意識だってちゃんとほら…) ………。 ………。 誰からも茜の言葉に反応せずただ茜の亡骸を見つめるだけだった。だが誰かの声が一瞬聞こえた。その途端に白い光が茜を包んだ。
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