弐・とある知人と鬼死還に関するレポート

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「だってオニーサンいいリアクションとってくれそうだよ? へカトンケイルはリアクションどころか何故か戦闘になりかけるしっ!」 「今度は料理にタバスコじゃなくてマタタビ仕掛ければいいよ」  無邪気な笑顔でイタズラの作戦を練る自分より遥かに年上であろう双子たち。  かわいらしいはずなのに、恐ろしい。 「茸博士にはどんなのが良いんだろうね?」 「薬草とか茸とか使ったのだと引っ掛かる前にバレちゃうから、俺的には落とし穴の中に……」 「わーっ!レスート大佐はどんな茸の情報が欲しいんですかー!?」  このままでは命に係わる。 「そりゃあ、ねえ?シャウラ」 「決まってるじゃんか、なあ?レスート」  瓜二つの顔が、鏡合わせに口元を吊り上げて首を傾げる。 「毒薬とか」 「劇薬とか」 「そういうのが作れるのがいいに決まってる」
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