参・友人と茸のための外出についてのレポート

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 何となく自分のことを言われたのが分かったのかくぅん、とさみしげに鳴く頭をパドストールの頭を撫でて、宥める。 「茸博士が茸以外に興味を持つことなんてあるのね」 「……なんだか色々な人に行っているような気がしますが、ちゃんと興味を持っていますよ。今茸ブームなだけで」 「今年で何年目なんだか」  呆れた口調で漏れる呟きに、思わず言葉を詰まらせる。  とりあえず、二年以上なのは確かだ。  この流れの中、「パドストール」の意味が古い言葉で「茸」の意だなんて、言えない。 「ど、どこに行くか説明がまだでしたよね!? これから説明していいでしょうか」 「……聞いてあげるわ」  ウエストポーちから使い古されたこの国の地図を取り出す。  指差したのは、聖イストリア帝国とネフティス夜皇国に挟まれた湾の左下。 「ヌアクショットの東、海岸沿いに広がる森。アムリタです」
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