参・友人と茸のための外出についてのレポート

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 ルナは軽く肩を竦めて、こちらを見遣る。 「で、結局虎さんは軍人なの?違うの?」 「いや、違う」 「ならいいわ」  それだけ言って窓の外に視線を移す。  ルナは軍人が嫌いだったはずだ。そういう意味では大変ありがたい人選だったかもしれない。  クルト-ラも窓の外に視線をやってお茶を啜る。ちょうど良い温度になっていてホッとする。 「へカトンケイルさんもいかがですか? 美味しいですよ?」 「それのどこが美味しいの」  よ、とルナが言い切る前に、馬車が急ブレーキをかけた。  零れたお茶が、パドストールに掛かる。 「わぁぁっ!?ごめん、パドストールっ」 「早く拭きなさい! じゃないと身震いして余計出汁が飛ぶわよっ」  大慌てで拭くものを探している間に、パドストールはふるふると体を振って水気を飛ばした。
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