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研修室の時計がぴったり12時を指すと、 「では、これで」 と、いつものように吉川さんは席を立った。 コーヒーカップは綺麗に空になっている。 慌てて入口のドアを開け、不本意ながら 「ありがとうございました」 と、頭を下げる私に、 「また来月末に」 と、表情も無くお決まりのセリフを吐いて、吉川さんは外へ出た。 正し過ぎる姿勢でカツカツと廊下を歩いていくその後ろ姿を見て、私は大きく深い溜め息を1つつく。 「胃が痛い……」 緊張とストレスで、来月末が来るのが本気で嫌だ。 今日もいっぱい注意を受けた。 1日分の活力をこの1時間で吸い取られたような気分で、私は自分のデスクがある部屋に戻った。        
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