16/19

176924人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
葵ちゃんも一緒に3人で近くの居酒屋さんに入った。 葵ちゃんはお酒を飲めないのでウーロン茶、私と笹原君は生ビールを頼んで乾杯した。 「あー、仕事の後の一杯ってなんでこんなにうまいんだろ」 「道野、お前オヤジみたい」 「うるさいよ」 横で葵ちゃんがクスクス笑う。 笹原君は男なのに全く気を遣わない。 私にとっては貴重な男友達だ。 「つーかさ、道野最近余裕無さそうな顔してるけど大丈夫なの?」 串盛りがテーブルに来ると、笹原君はねぎまを食べながらさらっと言ってきた。 さっき葵ちゃんからも言われたけれど、大丈夫か聞かれるのって結構情けないな。 「アハハ。 そんなに表面に出てるんだ、余裕無いの」 「うん。 なんかいっぱいいっぱいって感じ」 笹原君はいつも直球を投げてくる。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

176924人が本棚に入れています
本棚に追加