176934人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
キツネの恋愛話なんて、想像できなさ過ぎて笑ってしまいそうになる。
「まあ信用できる話かどうかわからないけど。
それで揉めて城田さん辞めたとか辞めないとか」
「なんか……、私想像できません」
「今、全く同じこと思ったよ私も」
葵ちゃんの言葉に大きく頷いて笑った。
あの氷のような男の恋愛事情……。
再度想像を試みたが、『ここも間違っています』と淡々と言う無表情しか頭に浮かんでこず、結局私は断念した。
「まあ、それはさておいて、担当した会社はほぼ右肩上がりで成長しているって言うし……。
男から見て本当にカッコいい男だよね、あの人」
「そう?」
「そうですか?」
笹原君の言葉に、私と葵ちゃんはほぼ同時に答えた。
私達は2人で顔を見合わせて笑った。
最初のコメントを投稿しよう!