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「何それ!? 正月には聞いてないし」 「この半年でいろいろあったの。 会社の1つ上の先輩に交際申し込まれて」 口を“あ”の字に開けたまま、私は半腰だった体をゆっくり椅子に戻した。 ファミレスの店員を呼ぶベルの音が、少し離れたところで間抜けに響く。 「ま、アレだよね。 理想とは違う人だけど、大事にされてると好きになっちゃうもんよね」 美春はまるで勝者のように、いや、そう見えているのは私が卑屈だからかもしれないけれど、余裕を見せるような口振りで腕組みをした。 「あ、……実はさ、私も、つきあってはいないんだけど、いい感じの人がいて……」 美春に若干便乗したかのように、今度は智佳子が隣で口を開き始める。 ――えええっ!?
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