~ 都市伝説 ~

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~ 都市伝説 ~

      数ある都市伝説。その伝説に至るまでには様々なエピソードが隠されているだろう。噂が噂を呼び現実となる。想像が創造し創りあげた世界。  呼び出してはいけない恐怖。認識してはいけない恐怖。存在し得ない、存在してはいけない恐怖。その恐怖が始まる。 「ねぇ知ってる? 出るんだって♪」 「何がだよ」 「ミシクルさんだよ? 知らないの?」  聞き慣れない単語。始まりがあるけれど、終わりはこない噂話。いつからそこに存在するのか、誰が言い出したのかさえ判らない都市伝説。  何も変わらない平穏な日々、少女に掛けた電話から始まる恐怖。単なる遊びだった。心霊オタクの怪しげな実験に付き合わされるのは日常茶飯事。この日も何もなく終わる――はずだった。     「コックリさん、コックリさん、御出で下さい」      呼び出された恐怖。集められた4人とは別に、確かに何かが存在していた。     「ねぇ……冗談だって言ってよ! シン、アンタでしょ、アンタがイタズラしてるんだよね? ね? お願いだから、お願いだから、そうだって言ってよ!」      都市伝説。ミシクルさんはやってくる。唄いながら、輪廻を疑わぬ者に死を教える為に、一人、また一人と問い質す。                      image=408783267.jpg
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