第二十八章

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大和屋は、見事に焼き払われた。 壬生浪士組の放った火を、壬生浪士組が消す。 あまりに不毛だが…。 『まずいで!芹沢はん、放火ほのめかしとる!』 『何!?放火だぁ!?』 『…ー放火、ですか…。 そのままに、しておきましょう』 『山南さん!何言ってやがる!火付けは大ざ……い…』 『そういう事です。浪士組の頭は一人で十分ですしね』 『火付けなんてされたら、会津も見逃せねぇ…か』 芹沢が金子を持ってくるのは助かる。 しかし、それを返すのは必ず近藤達なのだ。 『…近藤さんが知ったら泣いちまうな』 炎は、業火へと変貌していく…。
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