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ほとんど四面楚歌な状況に、昴の顔が歪む。
旭はただただ呆然としていた。
「お前は新撰組に要らねぇ。すぐにここを出ていけ」
土方の鋭い瞳が、昴を縛り付ける。
呼吸すら許されぬような感覚に背筋が凍った。
「…と、言いてぇんだがな。
旭が動けねぇのにお前を追い出せば、トヨタさんに負担がかかる」
昴の喉から外した刀を、カチンと納める土方。
「今回は…減給だけだ。運が良かったな」
嘲笑うように言うと、話は終わりだと退室を促す。
あまりに軽い処断に狼狽えながら、昴は急いで部屋を去っていった。
去り際に旭と合った目は憎悪に満ちていて…。
旭は、初めて昴に恐怖を抱く。
「…旭、医務室戻ろか」
「……あ、うんっ」
山崎は自然な流れで旭を抱き抱え、出ていこうとする、が。
「おい。寝るのくれぇ此処でも問題ねぇだろが」
土方がそれを阻止した。
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