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「は……はあぁっ!?」
思わず、叫んでいた。
「土方さん、うるさいー」
眉をひそめる彼女に、文句をつける余裕がない。
……それじゃあ……俺は勘違いしてこんな事……!
襲い来る羞恥心。
顔が沸騰しそうに熱い。
「ね……土方さん?私、ほんとに歓迎されてる?」
あまりに唐突な問いに、土方の動揺も吹き飛んだ。
抑揚のない声。
凪いだように静かな目。
自分が知っている彼女と、今目の前にいる女。
雰囲気が違いすぎて、すぐには意味を理解できなかった。
「……っ馬鹿か、お前は。歓迎してっから歓迎会やったんだろうが。
……先の事を言えねぇのは、皆お前の話で分かってるはずだ。
お前の存在消してまで組をでかくしようとする程、卑劣にはなれねぇよ」
本当に、この選択が正しいのかは……知らないが。
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