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佐伯又三郎。
佐々木愛次郎とあぐり。
……芹沢鴨。
ぐるぐると考え出しそうな頭を左右に振って、旭はゆっくり瞬きした。
「土方さん、駆け落ちってどう思う?」
………。
「ぶはっ!」
「わぁっ!どうしたの!?」
熱くて渋い茶を啜っていた土方は、思わず吹き出してしまう。
――お前のせいだろうがっ!
土方は噎せながら、心の中で旭に突っ込んだ。
つい最近、意識していると自覚した女の駆け落ち発言。
威力は尋常ではない。
「大丈夫?」
土方の口許を拭う旭。
「ッ……」
意外な行動に、土方の心の臓が暴れだす。
「土方さんっ?」
無意識に、旭の細い手首を掴んでいた。
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